省略する前に位置関係を示す
インターカットの指示が役に立つのは、画面に映る人物がそれぞれどこにいるのかを読み手が知ってからです。その準備のあとで、やり取りのたびに完全なシーン見出しを繰り返しても、情報は増えず読みにくくなるだけです。
結論
二つの場所で見せる電話は、それぞれの場所をシーン見出しで示します。そのあとはシーン見出しでカットを続けるか、INTERCUT — TELEPHONE CONVERSATIONのような大文字のト書きを一行入れて、それ以上見出しを立てずにセリフを交互に書きます。観客が片方の人物にとどまるなら、その場所のまま、電話の向こうの声であることを示します。
ページ上では
INT. MARA'S KITCHEN - NIGHT
Mara paces with her phone to her ear.
INT. ELI'S CAR - SAME
Eli watches the warehouse, phone to his ear.
INTERCUT — TELEPHONE CONVERSATION
MARA
Tell me you found it.
ELI
I found the door.
MARA
That wasn't the question.
根拠の強さ
インターカットの指示が役に立つのは、画面に映る人物がそれぞれどこにいるのかを読み手が知ってからです。その準備のあとで、やり取りのたびに完全なシーン見出しを繰り返しても、情報は増えず読みにくくなるだけです。
場所を示したあとなら、INTERCUT — TELEPHONE CONVERSATION、INTERCUT CONVERSATION、INTERCUT AS NEEDEDのどれでも意味は通じます。名前付きの形が役立つのは、場所が三つ以上あってパターンがあいまいになりかねないときで、ふつうの二人の電話なら、たいてい不要です。
決まった型はひとつではありません
映るのが一人だけなら、シーン見出しは一つのままにします。電話の向こうの話し手は登場人物名の拡張で示し、必要なら「電話から」のような短い括弧書きで音の出どころを添えます。
場所が変わる場合、両側で見せたい動きがある場合、各カットのリズムが重要な場合は、見出しを分けるのが分かりやすい選択です。
相手の声をあえて聞かせない場合は、映っている人物の間や反応をト書きか短い括弧書きで書きます。沈黙を埋めるためだけにセリフを作らないでください。
読みにくさと受け渡しのつまずき
受け取る相手に合わせて選ぶ
提出用の原稿では、電話の様子が見えて聞こえる、いちばん簡潔な形を使ってかまいません。物語の展開を分かりやすくしないショットリストや編集の指示は避けましょう。
制作チームが脚本をもとに動き始めたら、確立したシーンの扱いを保ち、番号付きのシーンへの変更は調整したうえで行います。インターカットを使っても、その前に示した場所がスケジュール上で持つ意味は消えません。
Plotでは、電話の両端がそれぞれシーン見出し、INTERCUTの行がト書き、それぞれの発言がセリフになり、入力中はTabで切り替えられます。両方の場所がシーン一覧に表示され、インターカットはPDFでも、制作側に渡すFDXでも、書いたとおりに読めます。
次によく聞かれること
いいえ。二つの場所をそれぞれのシーン見出しで一度示したら、INTERCUTの行を入れてセリフを交互に書きます。完全なシーン見出しに戻るのは、場所が変わるときか、どちらかの側で独立した映像の見せ場が必要なときだけです。
映っている人物のシーンにとどまり、その人物の間や反応をト書きか短い括弧書きで書きます。電話越しに相手の声が観客に聞こえる場合は、その登場人物名にV.O.を付けるか、(電話から)のような音の出どころの括弧書きを添えます。
電話が終わる様子をト書きで見せるか、一つのシーン見出しに戻ります。どちらでも、交互の流れが止まり、一つの場所で通常のシーンの流れに戻ったことが読み手に伝わります。
インターカット
同時に進行している複数の場所を行き来するための書式です。電話のやり取り、追跡、並行するクライマックスなどの定番の場面で使います。
ボイスオーバー(V.O.)
その瞬間、シーンの空間で声に出して話されていないのに聞こえるセリフです。ナレーション、記憶の中の声、登場人物の心の声、電話の向こう側の声など。登場人物の横に(V.O.)と記します。
オフスクリーン(O.S.)
シーンの空間にはいるものの、画面には映っていない登場人物です。別の部屋から呼びかける、フレームのすぐ外で話す、など。登場人物の横に(O.S.)と記します。
シーン見出し(柱)
シーンの冒頭に置く行で、室内か屋外か、場所、時間帯を示します。たとえば「INT. キッチン - 夜」。読み手に状況を伝え、制作のブレイクダウンの基準にもなります。