コントローリング・アイデア
文章が何を意味するかを述べる一文。小論文なら中心となる主張、ロバート・マッキーの意味では物語の意味を価値とその原因として表したもので、たとえば「真実が誰かに代償を払わせるとき、家族は癒やされる」です。
実践では
コントローリング・アイデア(統制観念、中心となる考え)とは、文章が何について書かれ、何を主張し、何を意味するのかを述べるただ一つの文です。小論文や段落では、主題文や中心文のように働き、その後に続く細部はすべてそれを支えるべきものです。物語の場合、この用語はたいていロバート・マッキーの『ストーリー』(1997年)から来ています。そこでのコントローリング・アイデアは、結末が証明する意味を、価値とその原因として表したものです。
マッキーの考え方には二つの要素があります。価値(正義、愛、生存、自由)と、その価値を勝たせたり負けさせたりする原因です。「主人公が犯罪者たちより暴力的であるがゆえに正義は勝つ」は、ある種の犯罪映画について彼が挙げるタイプのコントローリング・アイデアです。「野心を優先するとき愛は破れる」は、悲恋ものの統制観念になりうるでしょう。この文は結果と理由を示すので、クライマックスと照らし合わせて検証できます。
学校の作文指導では、もっと簡単な意味で使われます。段落の中心となる考えは、要点に書き手の視点を加えたものです。「犬」ではなく、「犬はしつけやすいので、初めてのペットには猫より向いている」というように。どちらの意味でも、コントローリング・アイデアはトピックより狭く、テーマより具体的です。だからこそ、書いている最中に役立ちます。
ストーリー会議で生まれるコントローリング・アイデア
INT. コーヒーショップ - 昼
インデックスカードがテーブルを覆う。ジューン(30代)が最後のカード、つまり結末を指でたたく。オーウェン(30代)は冷めたラテをかき混ぜている。
OWEN
家族の話なんだよ。
JUNE
どんな話だって家族の話よ。最後に家族はどうなるの?
OWEN
彼女を許す。やっと本当のことを話すから。
ジューンは新しいカードに書く。「真実が誰かに代償を払わせるとき、家族は癒やされる」。彼女はそれをほかのカードの上にピンで留める。
「家族」はトピックであって、コントローリング・アイデアではありません。ジューンはオーウェンを結末まで導き、何が起き、なぜそうなるのかを尋ねます。彼の答えから、価値(癒やし)、方向(勝つ)、原因(代償を伴う真実)が得られます。カードがアウトラインの一番上に置かれるのは、これですべての場面をそれに照らして確かめられるからです。
コントローリング・アイデアの例
小論文なら、「制服は家庭の収入を示す目に見える目印を一つ取り除くので、いじめを減らす」。段落なら、「『ジョーズ』の冒頭場面は、サメが現れる前から海を恐ろしいものにしている」。どちらの文も主題と、それについての具体的な主張を示しており、残りの文章がそれを証明していけます。
物語では、結末から逆算するとコントローリング・アイデアがはっきりすることがよくあります。強盗映画なら、「仲間が金よりも互いを信じるとき、忠誠は勝つ」。悲劇なら、「運命から逃げ切れると信じる男を、野心は滅ぼす」。喜劇なら、「二人が互いの前で演じるのをやめたとき、愛は勝つ」。これらは観客向けの標語ではなく、書き手のための試金石です。
役に立つコントローリング・アイデアは、間違いうるほど具体的です。「愛は大切だ」は反証できないので、場面を導けません。「片方が秘密を抱えるとき愛は死ぬ」なら反証できます。だから一つひとつの場面を見て、その結果へ向かっているのか、逆らっているのかを問えるのです。
コントローリング・アイデア、テーマ、主張、前提の違い
テーマとは、作品が探る主題や問いです。悲しみ、権力、アイデンティティなど。コントローリング・アイデアはそれに対して立場をとります。物語が「何が起こり、なぜそうなるのか」をどう言っているかです。多くの作品はテーマを複数持ちますが、マッキーの意味でのコントローリング・アイデアは一つです。物語には一つのことを証明する結末が一つしかないからです。
小論文では、主張(テーゼ)とコントローリング・アイデアは近い親戚です。教師は小論文全体の中心的な主張を主張、段落の中心的な主張をコントローリング・アイデアと呼び分けることが多く、同じものとして扱う人もいます。脚本でいう前提(プレミス)は、物語を始動させる劇的な状況です(「独立記念日に海辺の町をサメが襲ったら?」)。コントローリング・アイデアは、結末がその状況から引き出すものです。
コントローリング・アイデアの書き方
段落や小論文なら、トピックから始め、自分の意見や視点を加え、さらに主な理由を加えます。「SNS」が「SNSは十代に害を与える」になり、「SNSは人気を公開された数字で測るので、十代に害を与える」になります。その文が段落の書き出しになり、続く文がすべてそれを支えるなら、うまく機能しています。
物語なら、クライマックスを見て二つの問いに答えます。最後の場面で懸かっている価値は何か。そしてそれは勝つのか、負けるのか。次に、主人公の行動に即して、なぜそうなるのかを考えます。答えを一文にまとめましょう。価値、結果、原因。その文が意外だったり、結末を変えたくなったりしたら、それもまた役に立つ情報です。
推敲でコントローリング・アイデアを使う
文ができたら、目に入る場所に置きましょう。アウトラインの一番上、最初のインデックスカード、あるいは最初の場面の上のメモなど。Plotでは、脚本の冒頭に残したメモが原稿と一緒に残るので、場面を書き直そうと開くたびにそこにあります。そのうえで場面を一つずつ読み、それぞれが価値を結末の結果へ近づけているのか、遠ざけているのかを問いましょう。
どちらでもない場面は、削るか書き直す候補です。コントローリング・アイデアに反論しているように見える場面は、むしろいちばん価値があることが多いものです。一方の側からだけ主張を証明する物語は、説教のように感じられるからです。マッキーはこれをカウンター・アイデアと呼びます。反対の立場のもっとも強い形で、結末はそれを打ち負かさなければなりません。
5分でできるコントローリング・アイデアの練習
物語のトピックを一語で書きます。次に、結末でそのトピックがどうなるかを一語で書きます。勝つ、負ける、癒える、壊れる。そこに「なぜなら」と主人公の決定的な行動を加えます。これで大まかなコントローリング・アイデアができました。原因をより具体的にしながら、二回書き直しましょう。
最後に、カウンター・アイデア、つまり敵対者が信じているであろう文を書きます。カウンター・アイデアが勝っているように見える場面を一つ探しましょう。見つからなければ、結末が何かを証明する前に、もっと強い対立する力が物語に必要なのかもしれません。
よくある質問
コントローリング・アイデアとは何ですか?
コントローリング・アイデアとは、文章の要点を述べる一文です。小論文なら中心となる主張、物語なら結末が証明する意味で、価値とそれが勝つか負けるかの理由として表されます。
コントローリング・アイデアの例を教えてください。
「犬はしつけやすいので、初めてのペットには猫より向いている」は段落のコントローリング・アイデアです。「二人が取り繕うのをやめたとき、愛は勝つ」は恋愛コメディのそれになりうるでしょう。
コントローリング・アイデアは主張(テーゼ)と同じですか?
とても近いものです。小論文の中心的な主張を主張、段落のそれをコントローリング・アイデアと呼ぶ教師が多く、同じ意味で使う人もいます。どちらもトピックと書き手の具体的な立場を示します。
コントローリング・アイデアとテーマの違いは何ですか?
テーマは悲しみや権力のように作品が探る主題です。コントローリング・アイデアはそれに立場をとり、物語の中でその価値に何が起こり、なぜそうなるのかを述べます。
脚本術のコントローリング・アイデアは誰が考えたのですか?
この用語は、ロバート・マッキーの1997年の著書『ストーリー』ともっとも強く結びついています。同書はコントローリング・アイデアを、物語の意味を一文で表したもの、つまり価値とその最終的な状態の原因だと説明しています。
段落のどこにコントローリング・アイデアを置きますか?
ふつうは冒頭に、中心文として置きます。読み手が、その段落が何を証明するのかわかるようにするためです。根拠を積み重ねたうえで、結論として最後に置く書き手もいます。