脚本
別名:シナリオ、スクリーンプレイ、映画脚本
映画やテレビの一話を文章にしたものです。柱、ト書き、台詞で場面を語り、1ページが画面上の約1分になる標準フォーマットで書かれます。長編映画の脚本はふつう90〜120ページです。
実践では
脚本には、観客が見て聞けることしか書きません。小説なら人物が何を考えているかを語れますが、脚本は人物の行動と言葉でそれを示さなければなりません。この制約が形式全体を決めています。現在形の短いト書き、サブテキストを担う台詞、そしてカメラがとらえられない描写はほとんど書かないことです。
フォーマットが標準化されているのは、1ページが誰にとっても同じ意味を持つようにするためです。12ポイントのCourier、決まった余白、要素ごとの決まった位置によって、1ページは画面上の約1分になります。プロデューサーは110ページの脚本を見れば、映画がおよそ何分になるかわかります。別のレイアウトで書かれた脚本はこの情報を失い、新人の脚本として読まれます。
脚本は、企画とともに変わっていく作業文書でもあります。脚本家が売り込みやサンプルに使うスペック脚本は、開発段階のいくつもの稿を経て、シーン番号とロックされたページを持つ撮影台本になり、スタッフ全員がそれをもとに動きます。同じ物語が、段階ごとに異なる読み手のために書き直されるのです。
1ページの構成要素
FADE IN:
EXT. 屋上菜園 - 夜明け
プラスチックの鉢に並ぶトマトの苗。眼下で街が目を覚ましていく。ジューン・オカフォー(70代)が一本ずつ水をやりながら、それぞれに話しかけている。
JUNE
(しおれた苗に)
やめてちょうだい。今週だけは。
ドアが勢いよく開く。孫のテオ(17)が階段の上に立ち、立ち退き通知を手にしている。
CUT TO:
ほとんどの仕事は6つの要素がこなします。柱はどこでいつかを、ト書きは見えるものを、人物名は誰が話すかを示し、ト書きのかっこ書きは短い演技の指示を加え、台詞は口にされる言葉で、トランジションは場面の切り替えを示します。ジューンの気持ちはすべて行動と台詞を通して伝わり、ページがそれを説明することはありません。
脚本に含まれるもの
各場面は、スラグラインとも呼ばれる柱で始まります。屋内か屋外かを示すINT.またはEXT.、場所、時間帯です。ト書きは観客が見るものを現在形で書き、ふつうは一段落3〜4行以内に収めます。人物名は初登場時に大文字で書き、年齢を添えることが多くあります。
台詞は人物名の下の、中央寄りの狭い列に書きます。名前の下にかっこで書く短い指示であるパーレンは、演技の注記や小さな動作のために控えめに使います。CUT TO:やDISSOLVE TO:といったトランジションは右端に置きますが、新しい柱がすでに場面転換を意味するため、現在のスペック脚本ではあまり使われません。
1ページ目の前には、題名、脚本家名、連絡先を書いた表紙が来ます。モンタージュ、電話、回想、テキストメッセージ、歌などの特殊な場面にはそれぞれ慣習があり、守られていれば読み手はすぐに理解し、守られていなければそこでつまずきます。
脚本、台本、テレビ脚本
日常的には、脚本と台本はほぼ同じ意味で使われます。英語では script が広い言葉で、映画だけでなく演劇、ラジオ、動画、広告の台本も含みます。一方、screenplay は映像のための脚本を指し、業界では多くの場合、長編映画の脚本を意味します。
テレビの一話の脚本は teleplay と呼ばれます。フォーマットはほぼ同じで、番組によって違いがあります。ページ上に幕の区切りを示すこと、第一幕の前にティーザーやコールドオープンを置くこと、マルチカメラのシットコムではト書きを大文字にし台詞を行間を空けて書く別のレイアウトを使うことなどです。全米脚本家組合の規定するクレジットでは、teleplay のクレジットは一話のストーリーのクレジットとは別です。
脚本の長さ
長編映画の脚本の多くは90〜120ページです。コメディやホラーは短めのことが多く、ドラマや大作は長めです。1時間のテレビドラマはふつう50〜65ページ、シングルカメラの30分コメディは25〜35ページです。短編はさまざまですが、10分の短編ならおよそ10ページです。
ページ数は読み手が最初に目にするもので、映画の長さと脚本家の規律を見積もる手がかりとして受け取られます。ジャンルの一般的な長さから大きく外れた脚本も、それだけで落とされるわけではありませんが、最初の場面から余分なページの意味を示す必要があります。
書き始め方
多くの脚本家は、ページを書く前にログラインとアウトラインを作ります。物語を一文で書き、主要な転換点を並べ、場面ごとの流れを組み立てます。アウトラインなしでもページは書けますが、その場合はアウトラインが先に見つけていたはずの構成を、書き直しの段階で探すことになりがちです。
自分が書くジャンルの映画化された脚本を読み、余白や大文字が場面の流れを止めないよう、フォーマットを自動で整えるソフトで書きましょう。そして、どこかを書き直す前に一稿を最後まで書き上げてください。不完全でも完成した一稿は、完璧な第一幕よりも多くのことを物語について教えてくれます。
よくある質問
脚本とは何ですか?
映画やテレビの一話を文章にしたもので、柱、ト書き、台詞を標準フォーマットで書いたものです。監督、俳優、スタッフが作品を作るための設計図になります。
脚本と台本の違いは何ですか?
ふつうは違いはありません。台本は演劇や動画を含む、演じられるための文章全般を指す言葉で、脚本は映画やテレビのための台本、とくに長編映画のものを指すことが多いです。
脚本は何ページですか?
長編映画の多くは90〜120ページで、1ページが画面上の約1分です。1時間のテレビドラマはふつう50〜65ページ、シングルカメラの30分コメディは25〜35ページです。
脚本の基本要素は何ですか?
柱、ト書き、人物名、台詞、パーレン、トランジションです。ショット指定、インサート、字幕はときどき使われ、1ページ目の前に表紙が付きます。
脚本はどのフォントで書きますか?
12ポイントのCourierか、それに近い等幅フォントです。この固定幅のおかげで1ページが約1分になるため、脚本ソフトやスタジオのテンプレートは標準でこれを使います。
脚本と戯曲は同じですか?
いいえ。戯曲はひとつの空間での生の上演のために書かれ、台詞が多く場所が少ない別のフォーマットを使います。脚本はカメラのために書かれ、いつでもどこへでも場面を切り替えられます。
脚本は誰が書きますか?
脚本家です。ふたり組で書くこともあります。自分の作品を書く監督もいますし、スタジオの脚本は何人もの手を経ることが多く、その場合は全米脚本家組合が最終的なクレジットを決めます。
脚本は何で書きますか?
入力しながらフォーマットを整える脚本ソフトです。各要素が自動で正しい位置に収まります。Inkwell の Plot もそのひとつで、ブラウザで使える無料プランから始められ、Final Draft のファイルの読み込みと書き出しにも対応しています。